ティルズウィバーハイアカンで活動中♪夏姫がお届けする趣味日記♪
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美術室の住人(15話)最終話〜夏の思い出〜
2008年07月30日(水) 01:06
今日のトップ絵



(ノ´∀`*)お疲れ様です♪・・
(ノ´∀`*)最終話です・・

(ノ´∀`*)死ぬかと思いました・・長くなっちゃった・・
でも、不完全燃焼中♪(*∩ω∩)
(*∩ω∩)修行しないと駄目ね♪


美術室の住人(15話)最終話〜夏の思い出〜


 どの位、意識が飛んでいたのだろうか、いつの間にか別荘に戻っている。リビングのソファーで横になっていた。

あの眠気は異常な強さだった、まだ、頭が重く起き上がるのが辛い。重い体を起上がらせあたりを見渡すと、慶子が倒れている。恵理子と瑞希がいない。

「慶子、慶子起きてくれ・・」慶子の体を揺らしながら起こすと、辛そうに呻き声を出しながら起き上がった。

「やられたわぁ・・薬なんて入れると思わなかったわ・・」
 慶子も頭が重いのだろう、手を額に当てている。
「やっぱり、仕込まれたんか・・意外とやるな・・あいつ」

 こういう方法で来るとは二人とも予想してなかったというか、てっきり、術的なことで来ると思い込んでいた自分らのミスとも言える。恵理子と瑞希の二人がいない事もまずい状況だ。

「いたぁ・・あの二人何処に言ったのかしら・」

二人の居所を探さないと、そう思った時に、異臭に気づく。

「この臭い・・何処からだ?」

慶子と顔を見合わせてあたりの変化を探す。

「ねえ・・・この臭いって・・」

 明かに、灯油か軽油、その類に臭いだった。僅かだが、風に載って気づいたのだ。

「二人を探すぞ、この建物のどこかにいるかもしれない」

 蚊がいるし、暑いからという理由で寝る所は別荘になっていた。この別荘はそんなに大きくはなかった。皆が集まるリビングとキッチン、二階には寝泊りする部屋が三つある。部屋を一つずつ確認をしていくと奥の部屋が鍵が掛かっていた。

 最初、部屋割りする時に三つに分かれるとバランスが悪いから、部屋は二つだけ使って二人ずつで使うほうが良いと言うので、奥の部屋は使ってなかった。その部屋だけがドアが開かない。臭いの素はこの部屋からが一番、強く感じられていた。

嫌な予感がした。緊急事態は間違いない、慶子と二人でお互いのパートナーを解放し、力を通常にもどす。藍とちゃっぴいを使って、扉を開けると、部屋の入り口付近に恵理子が倒れていた。抱き抱えると、意識はあるようだ、気を失っているみたいであった。

部屋の奥には、あの時見た化け物と一緒に瑞希が椅子に座っていた。

 慶子は恵理子を抱えながら、自分の側まで来て、目で合図をした。恵理子を安全な場所に連れていくつもりだ。その間、自分は時間稼ぎをする役目だ。

 慶子が恵理子を連れて部屋を飛び出す、そのタイミングで自分は瑞希を止める。自分と藍は瑞希たちがどう出るかかまえていたが、瑞希は沈黙を守ったまま、椅子に座っていた。

 瑞希は、化け物と一緒に座りながら見つめている。その行動がどういう意味さえわからない。ただ、睨み合う状態が暫く続いた。
「お疲れ様です。先輩」瑞希がポツリと喋った。

「どうして、こんな事するんだ?」

自分は今までの行動も含めて瑞希に質問をしていた。

「さあ・・・意味なんて最初にはあったかもしれないし、なかったかもしれない」

 瑞希は今まで見せた事ない冷やかで、無表情で答えていた。

「お前、あの日に『早く帰れたらいいですね』って言っていたが、あの騒動になるのを判ってて言ったんじゃないのか?」

 瑞希は俯いたまま黙っている。

「恵理子に『こっくりさん』をさせるように仕向けたんじゃないのか?」

「あいつが、クラスで流行ってるからしたいって言ったんですよ・・私は止めましたよ」

 瑞希の言葉遣いが変ってきた。

「いつもそう、あいつは、何も考えずにあたしに我儘を言う。いつも面倒を見てましたよ」

瑞希の目が空を見ていた。その目に生気は感じられない。

「だから、仕返しがしたかったのか?」

「仕返し?ふふっ・・そんな簡単だったら良かったんですけどね」
瑞希は薄ら笑いを浮かべていた。それは淋しげな顔にも見えた。
「仕返しなんか、できませんよ・・悪いのは自分です。恵理子は小さい時から一緒でした。自分には親がいませんでした、母親が自分が生れる時に死んだんです」

瑞希は、一瞬何かを思い出したような表情をして、遠くを見つめていた。

「ずっと、親戚の家にお世話になっていました。その頃に恵理子の家が近所にあって仲良くなっていったんです」

 自分はいつの間にか、瑞希の話を聞き入っていた、ずっと聞けなかった事が聞く事ができそうと思えた。

 後ろから誰か来た音がする、慶子だ。自分の応援に駆けつけてくれたみたいだ。瑞希は喋るのを止めて、こちらを見ている。

「なっちゃん!大丈夫?」慶子はかなり息切れをしている、辛そうだ。

「先輩は凄いですね・・いつも、そう思っていました」

 瑞希がそう言うと、化け物が青白い炎をいくつも作り出す、自分と藍は攻撃に備えて、結界を作り出す。自分と慶子の周りの地面に光の輪が走り結界の完成を告げる。

勿論、恵子達は攻撃に備えて準備をしている。ちゃっぴいの前進が光り輝きを放つと慶子の手の平の中が光で大きくなっていく。

瑞希の腕が上がると化け物も同じ動きをしていいる。腕を振り下ろされた。自分たちは攻撃に耐えるように構える。

その時、部屋中が炎の熱気に包まれていた。
青白い炎は自分達のほうには来ないで、部屋中を燃やしていた。灯油か軽油が撒かれていたので、火の勢いは止まる事を知らない。あっという間に、瑞希たちの周りを囲んでいた。

「瑞希!早くこっちへ来い!危険だ!後で話し合うぞ!!」自分が叫んでも、瑞希は冷ややかな表情で見つめていた。

「なっちゃん!!危ないからこっちへ!!」

慶子が自分を引っ張って避難させようとしている。そんな事はできない。部屋に瑞希がいる。慶子を突き飛ばし、部屋に入って助けようとすると、強い風とともに炎が自分を部屋から突き飛ばすその勢いで廊下の壁に体を打ち付けられた。
「うう・・瑞希・・」部屋の奥では瑞希が微笑んでいた。

 慶子に無理やり、引き摺られて別荘の外に出される。別荘が赤い炎に包まれていく、生き物みたいに建物の所々から炎が上がる。
異変に気づいて、誰かが消防車を呼んだのだろう、遠くにサイレンの音が近づいてくる。

庭で、もはや助ける事が不可能な状態の別荘を見つめていた。それは他人から見たらショックで呆然としているだけに見えたのだろう。建物が赤みを増し、そして黒くなり次々と崩れていく。瑞希は逃げ出した様子もない・・

 瑞希は覚悟していたのだろう。ここで、皆と『夏の思い出』を作る事を決めた時から。

 消火作業を進める中、警察も遅れてやってくる。自分たちが脱出した事を確認していた、これで、全員ですか?の質問に自分は『一人だけいない事』を伝えた。

 警察官は、詳しい事は後日に聞くと言い。自分たちの前から遠ざかった。そのまま自分たちは担架に乗せられ病院へつれてかれた。
病室で点滴を受けながら、軽い火傷の手跡を受け、一晩病室で夜を明かした。

 恵理子は火事の途中で意識を取り戻し、パニック状態になっていた、瑞希と蝋燭を使ったおまじない的な占いをしてたらしい。恵理子は自分のせいだと泣きながら自分を攻め立てた。興奮状態が酷いので個室で鎮静剤の注射を打たれたらしい。後で見に行くと静かに寝ていた。腫れた瞼が妙に痛々しかった。

 慶子と自分は軽い火傷はしていたが、軽症だったのですぐに警察に話しを聞かれる事になった。

自分と慶子はリビングで寝ていたが、途中異変に気づき、恵理子は助け出したが、瑞希は助け出せなかったと警察に証言した。子供の火の不始末が原因だという事で決着はつきそうだった。

 さすがに放任主義の親は迎えにきて、こっぴどく叱られると思ったが、さほど、思ったほど怒られなかった。慶子も同じく叱られなかったらしい。瑞希は次の朝、焼け跡から黒焦げ死体で出てきたらしい。まだ、断定はできないが状況から言って瑞希であろうという事だ。一人死んでいるので、さすがに親も自分たちを責める事は避けようという事だ。

 自分たちより恵理子のほうが深刻だった、目の前で自分のミスであろうと思い込んで親友を死なせてしまった後悔と罪の意識は深かった。

 夏休みの何回か、見舞いに行ったが可哀想なぐらいにやつれていた。母親もさすがに参っている様子だった。それでも、自分達には感謝の言葉を述べていた。

 学校では暫くこの話は噂話として盛り上がっていった。元々、噂されるのは慣れている自分と慶子だったから平気といえば平気だが面倒臭いといえば面倒だったのが感想だ。

 瑞希の葬式は身内だけでする事になり、その身内さえも集まらない状態だったらしい。

 夏休みも終わりに近づいてきたが、相変わらず、美術室で自分は絵を描いていた。その様子を見つめる『藍』もいる。遅れて慶子が入ってきた、ちゃっぴぃも頭に乗っている。

くだらない話をしながら、この間読んだ小説のこの辺が良かったとか悪かったとかの他愛も無い話をしている。
「結局、瑞希って子何が、目的だったのかしら・・」

急に慶子が言い出した。多分、前から言いたかった事をやっと言えた感じなのあろう。

「さあ・・瑞希にしか分からないかもな・・あいつ、何も言わな奴だったからな・・」

 そこで、会話が止まってしまう、それ以上お互いに何も言えなかった。ただ、瑞希は何かを被いていた。結局、化け物も何だったのか分からなかった。

「恵理子大分酷いみたいだしな・・通う事になりそうだな」
「そうねぇ・・ショックだったみたいし、しょうがないよね親友だったもんね」

「親友か・・そうだな・・」慶子の言葉で何か言いかけたが途中でやめてしまった。

 今となっては何を言っても過去には戻れない。藍が自分を心配してくれて、傍に来てくれた。藍に『大丈夫だ』と言い。また、絵を描き始めた。

この、空虚感は暫く消えないだろう。時間が経てば、消えていくように感じる事ができるだろう・・・

 忘れる事ができないのだ、それが罪に感じる自分がいた。

美術室の夏が終わろうとしていた。

美術室の住人〜終り


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長い間、楽しませていただきました。
お疲れ様〜(>_<)b
ぐねたん>ありがとお♪ またがんばって書くよお(ノ´∀`*)
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